〈事業レポート〉「仮想空間+通訳ガイド」で外国人観光客を姫路にご案内!
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〈事業レポート〉「仮想空間+通訳ガイド」で外国人観光客を姫路にご案内!

観光DX推進プロジェクト

 コロナ禍で激減してしまった外国人観光客。それにより大きな打撃を受けたのは、飲食業や宿泊業だけでなく、通訳ガイドの皆さんもまた同様です。

 そこで、仮想空間に通訳ガイドの活動の場を移し、アフターコロナを見据えて海外の訪日旅行予定者に地域の魅力をアピールしようと取り組んでいるのが、観光庁が主導する「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」に採択された「次世代型ガイド価値拡張プラットフォーム事業」です。

 実証事業を終え、今後の事業化に向けて構想を膨らませている観光ガイド活性化連携協議会に話を聞きました。

▼日本の“あたりまえ”が興味の的に

 今回の取組の舞台は、360 度移動視点リアル映像(360 度カメラで現地を撮影した映像)で構築した兵庫県姫路市の街。事前にシンガポールとオーストラリアで募集した体験モニターを対象に、仮想空間を通訳ガイドがナビゲートするものです。

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 世界遺産に認定されている姫路城や、天台宗の古刹・書寫山圓教寺、更には四季折々の表情を湛える日本庭園・好古園など、日本の文化と歴史を伝えるスポットを多数擁するこのエリアは、インバウンド需要を狙う実証フィールドとしてうってつけでした。

 特徴の一つは、得意分野やお気に入りスポットなど、ガイドごとに異なる個性を生かして、ひとつひとつのツアーをアレンジしていることです。

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「そのため仮想空間内に設置するコンテンツも、それぞれ個別に制作する必要がありました。事前に担当ガイドとの意思疎通や、画像使用の許可取りなど、さまざまな面で苦労も多かったですが、コンソーシアム内の密な協力体制により、どうにか短期間での撮影・制作を完了できました。実際のツアーでは、参加された皆さんがガイドの説明に熱心に耳を傾ける表情や、ときにチャット機能をうまく使ってガイドに質問を投げかけたりしながら、双方向のやり取りを楽しんでいた様子が印象に残っています」(株式会社JR西日本コミュニケーションズ・新森恵太氏)

 他方、通訳ガイドの1人である全国通訳案内士の平井裕子氏は、次のように取組を振り返ります。

「例えば圓教寺について紹介する際には、圓教寺ならではの独特の部分を強調して説明するのではなく、敢えて梵鐘等日本の寺院の普遍的な部分を中心に解説するよう心掛けていました。日本の寺院についての下地を身につけてもらうことで、今後更にいろんなお寺に興味を持ってもらえるのではないかと思います」

 また、実際のツアーを通して、こんな発見もありました。

「私たちにとってはあたりまえの日常でも、海外の皆さんにとってはすごく珍しいことがたくさんあるのだと実感しています。例えば小学生がランドセルを背負って学校へ行くことや、通学の際に親の送り迎えを必要としない治安の良さなどは、向こうの人たちにとって驚きだったようで、多くのコメントが得られました。また、私が次第に慣れてきたこともあるかもしれませんが、回を追うごとに参加者の皆さんの反応が良くなり、好意的なリアクションが得られるようになったことも印象深いですね」(平井氏)

姫路取材_004-02(参加者マスク入)

▼2025年の大阪・関西万博を盛り上げるために

 なお、前出の新森氏によれば、ツアー実施後には参加者から「コロナで旅行に行けない状況なので、本当に楽しかったです」、「いつか実際に訪れたいと思っている日本の地域に触れることができて良かったです」といった声が多数寄せられたそう。

 世界的なコロナ禍の中、こうしたオンラインを駆使した施策には、やはり一定の需要を感じさせます。次の問題は、この取組をどう事業化し継続していくか、でしょう。

「今回は実証実験ということで、無料で参加者を募りましたが、今後はこれを有償化して、ビジネスとして成立させなければなりません。そのための課題はまだまだ多いものの、ツアー参加者、通訳ガイド双方の反応を見て、今後の可能性については手応えを感じています」(新森氏)

 実証実験を通して、改めて仮想空間のクオリティや、観光素材やツアー構成などの要素について、向上を図るべきポイントが見えてきたと語る新森氏。今後、さらなるアップデートが期待されます。

「海外のお客様の視点に立ってみれば、各地の人気観光地がコンテンツとしてそろっていて、好みに合わせて選べるのが理想でしょう。2025年には大阪・関西万博を控えていますし、西日本を起点に日本各地の魅力をもっと伝えられるコンテンツにしていかなければなりません」(同)

 そして、京都や奈良、広島等インバウンド人気の高い地域を多く擁する西日本エリアですが、「姫路はその中の有力コンテンツのひとつになり得るとあらためて感じています」と新森氏は言います。

 今回の事業が、大阪・関西万博の盛り上げにどう貢献するのか。今後の取組に期待しましょう。

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最後に……
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